参院選が公示されました。コロナ禍、ウクライナ危機、価格高騰など、誰もが予想しなかった時代を生きる私たち。生きる源となる「食」を通じて、人々の思いを聞きました。
#食べる・生きる・考える
炊きたての白米を容器によそい、牛肉たっぷりのカレーをかける。大人も子どもも一緒に8人ほどで手分けして、ブロッコリーやゆで卵、ゴボウとニンジンのサラダを添えれば「牛肉ごろっとカレー」の完成だ。
大阪市西淀川区の「にしよどこども食堂くるる」。6月中旬の土曜日の昼、予約した子どもや保護者らが、カレー弁当を受け取りに区内の会場を次々に訪れた。子どもが飽きないように弁当のメニューは毎回変える。この日は140食ほどを無料で配り、合わせてパンやお菓子、レトルト食品なども配った。
「くるる」は2016年、区内に住む大西史高さん(39)と裕子さん(40)の夫妻が始めた。子どもの居場所を作ろうと月に1日、夜に小学生計80人ほどと一緒に定食を食べた。子どもだけでも参加しやすいよう、住む地域のグループごとに自宅に送り届けていた。
20年、コロナ禍で大勢での飲食が難しくなると、毎月2回、弁当を配る形にした。
それ以来、毎回130~180食ほどを配る。食堂形式だった時期は会場のある出来島地域の子が大多数だったが、今では区内から広く希望が寄せられるようになった。
子どもとの接点増え、見守り効果も
史高さんは「子ども食堂の一…
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