第2回学ぶ機会を奪われていく女子学生 タリバンの目をくぐり必死のSOS

有料記事

カブール=石原孝乗京真知
[PR]

 女性キャスターは顔を覆え――。イスラム主義勢力タリバンの暫定政権は今年5月中旬、国内のテレビ局に「お触れ」を出した。タリバンのイスラムの解釈では、女性は身内以外に素顔を見せてはいけないのだという。

 テレビ局はタリバンの要求と報道の自由のはざまで揺れている。アフガニスタンの首都カブールから24時間態勢で速報を届ける地元テレビ最大手「トロニュース」もその一つ。6月2日、スタジオを訪ねると、ちょうど女性キャスターのハトラ・アハメディさん(29)と技術スタッフが報道番組の生放送に臨んでいた。

 スタジオに座ったアハメディさんは、淡いピンク色のスカーフで髪を覆い、大きな黒いマスクをはめてカメラに向かった。画面に見える体の部位は、両目と額の一部、そして手だけ。低く落ち着いた声で、食料やガソリンの価格が高騰している問題を伝えた。

【連載】混迷の十字路 タリバン支配下の暮らし

 アフガニスタンでイスラム主義勢力タリバンが権力を掌握してからもうすぐ1年。街中に戦闘員を配置して監視を強め、女性の権利を狭めています。タリバン支配下で何が変わったのか、現地から報告します。

 番組がCMに入ると、アハメディさんは口元のマスクのズレを直した。「顔を覆うのがイスラムの教えに即しているのかは分からないけど、自分たちの身を守るためにマスクを着けているんです」

 「お触れ」の直後、トロニュースは女性キャスターだけでなく男性社員たちも黒いマスクをつけた写真をツイッターに投稿し、抵抗の意思を示した。

報道機関へ圧力 命令にそむくと…

 ただ、タリバンは意に沿わな…

この記事は有料記事です。残り2184文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
【10/18まで】有料記事読み放題のスタンダードコースが今なら2カ月間無料!