羽生善治九段、初の1500勝 迎えた正念場「自分なりに試行錯誤」

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村瀬信也
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 モニターに映る山崎隆之八段(41)が頭を下げる。決定的瞬間の到来だ。

 「羽生九段はこの勝利によって、史上最多、初の公式戦1500勝を達成しました」

 私はマイクに向かって、そう「実況」した。

10代の頃から数々の新記録を打ち立ててきた羽生善治九段。将棋界の「レジェンド」の現在地と今後について、羽生九段を10年以上取材してきた将棋担当記者が考えました。

 6月16日、大阪市福島区関西将棋会館。第81期将棋名人戦・B級1組順位戦(朝日新聞社、毎日新聞社主催)の1回戦で、羽生善治九段(51)が山崎八段と対戦した。後手の羽生九段は得意戦法の一つ「横歩取(よこふど)り」を採用し、リードを奪う。そのまま押し切って節目の白星を挙げた。

 将棋の取材を担当している私はこの日、現地ではなく、東京都中央区の朝日新聞東京本社のスタジオにいた。注目の一戦を読者に中継とともに楽しんでもらうために開かれた、オンライン解説イベントの進行役を務めるためだ。解説は、羽生九段と同い年の森内俊之九段(51)にお願いした。

 共に永世名人の資格を持つ2人は、名人戦の舞台で9回対戦している。宿命のライバルとも言うべき間柄だが、濃密な時間を共有してきた戦友でもある。

 「すごく元気でいらっしゃっ…

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