私は風に吹かれたタンポポの種だった 豪州に渡ったある日本人女性

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編集委員・永井靖二
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 第2次大戦後、日本に進駐した連合国軍の兵士と結婚し、オーストラリアへ移住した日本人女性の聞き書き「戦争花嫁ミチ 国境を越えた女の物語(ものがた)り」(梨の木舎)が出版された。自らを「風に吹かれたタンポポの種」とたとえた女性が語った生涯とは――。

 徳島県出身のミチ・ローさん(旧名・吉田綾子、1919~2015)。オーストラリア国立大で日豪の交流史を研究している田村恵子さんが1990年代に聞き取り、01年に英語版として出版されたものが、日本語版で書籍化された。

 戦前、東京で働いていたミチさんは43年、海軍省嘱託で日本軍の占領下だった南太平洋ニューギニアに渡り、タイピストとして働いた。当時婚約していた男性は海軍の主計将校として南方の戦線に送られ、戦死した。

 45年の敗戦後、郷里に戻ったミチさんは、朝日新聞徳島支局(当時)で編集助手に。徳島に進駐してきた連合国軍の案内を頼まれたのがきっかけで、「ガス」と呼ばれていた豪州軍兵士のアンガスさんと親しくなった。

 2人の間に長女スミコさんと…

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