「解放」進めるロシア軍、次の焦点は ウクライナ中部へと続く2都市

有料会員記事ウクライナ情勢

喜田尚
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 ロシアがドンバス地方と呼ばれるウクライナ東部2州のうち、ルハンスク州の完全支配と作戦完了を宣言した。焦点はウクライナが東部戦線の拠点を置くドネツク州に移る。市民の犠牲が続き、戦闘が泥沼化する恐れも強まっている。

 ロシア国防省は、リシチャンスクのほか同市周辺の4自治体も支配下に置いたと発表。3~4日に「解放」した都市の面積は182平方キロメートルに及ぶとし、戦果を強調した。

 5月から続いたドネツ川の両岸を挟んだ攻防はロシア側の支配拡大でいったん決着。これでウクライナ東部ルハンスク州のほぼ全域が、当面はロシアの支配下に置かれることになった。

 ショイグ国防相が都市の制圧をプーチン大統領に直接報告したことが発表されたのは、ロシアが南東部マリウポリの制圧を宣言した5月20日以来だ。

 ロシアのプーチン大統領は国内では、親欧米路線のウクライナ政府を「ネオナチ」と決めつけ、「東部住民を迫害から守る」との主張で侵攻を正当化してきた。ルハンスク州、ドネツク州全体を「領土」と主張する親ロシア派勢力の「ルガンスク人民共和国」「ドネツク人民共和国」を独立国として承認。「特別軍事作戦は計画通りに進んでいる」としてきただけに、掌握したのが1州だけとはいえ、一応の面目は保った。

ウクライナ軍、南部で攻勢

 一方のウクライナは「戦況は…

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    服部倫卓
    (ロシアNIS経済研究所所長)
    2022年7月5日8時40分 投稿
    【視点】

    私などはこの間の戦闘を、「ウクライナ側は当面、ドンバスに必要以上にこだわるよりも、自らにとってより有利な南部の反転攻勢を優先した方が得策ではないか」という目で見ていた。 しかし、昨日もコメントしたように、ウクライナがルハンシク州で粘ったか