「早く打たれろ」と監督が願ったワケ 完全試合絶たれた後の精彩

戸田拓
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 4日、高校野球南北海道大会空知地区Bブロック代表決定戦、滝川西8―0深川西(8回コールド)

 滝川西の斉藤武瑠投手(3年)のパーフェクト投球が続く中、小野寺大樹監督はベンチで「早く打たれろ」と願っていた。「今までの斉藤なら『ノーヒットノーランできる』と自分の球を過信して打ち込まれていた」。半月前、北照との練習試合で先頭打者に直球を本塁打された。「仲間を信用し、打たせて取る投球をしろ」と諭していた。

 斉藤投手は六回一死で中前打を浴び、完全試合は絶たれた。小野寺監督が目を見張ったのはそれからだ。斉藤投手は直球で勝負せず、変化球で後続を打ち取った。投球の精彩は衰えず、被安打2で完封した。「短い間に大きく成長した」と小野寺監督は喜んだ。

 「小、中ではずっと背番号1だったけど、高校では他のポジションもやって野手の気持ちがわかった。いろいろな経験をしたことで今の自分がある」と斉藤投手。北北海道大会に向け、「(地区大会で当たった)岩見沢西と深川西の思いも背負い、数々の好投手たちとの対戦を自分の力にして頑張りたい」と語った。(戸田拓)