緊急通報のローミング、10年以上実現せず 国「断念したわけでは」

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江口悟、鈴木康朗
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 KDDIの大規模な通信障害は発生から丸2日以上たって、「ほぼ回復」の状況となった。

 今回の障害では110番などにかけられないケースもあり、通信網への信頼が揺らぐ。公衆電話はこの10年ほどで半分近くまで減り、固定電話がない世帯も増えている。緊急時には携帯電話が頼りだ。

 災害時などにおける緊急通報の手段の確保については、総務省を中心に検討されてきた。他の携帯電話事業者のネットワークに乗り入れて通信を確保する「ローミング」の導入も10年以上前から議論されているが、実現していない。

 2011年3月に発生した東日本大震災での教訓をもとに、総務省は検討会を設けた。同年12月に公表された報告書では、緊急通報のローミングについて、「欧州連合(EU)のほとんどの国でも実施されている」と指摘。平時を含め、早期実現に向けて「協議のための場を早急に設け、検討を行うことが適当」とした。

 総務省によると、その後の協議では、当時の通信規格3Gで、NTTドコモとKDDIの方式が違うことが壁となり、具体的な検討が進まなかったという。

 現在は新しい通信規格の4G…

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