ロシア外相の発言時退席する?しない? G20会合での悩ましい選択
主要20カ国・地域(G20)の外相会合が7日、インドネシア・バリ島で開幕する。ロシアのウクライナ侵攻による食料危機やエネルギー価格高騰などについて議論する見通しだ。会議には日本の林芳正外相が参加するほか、ロシアのラブロフ外相も出席する予定だ。ロシアに対し、日本が米欧とともに何を主張するのかが焦点となる。ラブロフ氏の発言時に林氏が退席するのかどうかにも注目が集まる。
G20議長国のインドネシアのジョコ大統領は6月末、ウクライナのキーウ(キエフ)でゼレンスキー大統領、ロシアのモスクワでプーチン大統領と相次いで会談した。11月にインドネシアで開催されるG20首脳会議にゼレンスキー、プーチン両氏の参加を要望しており、橋渡し役を担いたい考えだ。日本外務省は「外相会合は、G20としてロシアにどう立ち向かうのかのテストケースになる」と話す。
日本はウクライナ侵攻後、「ロシアとの関係をこれまで通りにしていくことは、もはやできない」(岸田文雄首相)として、一貫して主要7カ国(G7)と結束して、対ロ制裁を強化してきた。
国際会議は、各国のロシア対応が表れるリトマス試験紙のようなもの。さきのドイツ・エルマウG7首脳会議では、米国を中心に、欧州や日本が対ロシアで結束した。しかし、G20にはロシア寄りの姿勢を強める中国や、ロシアとの友好関係を維持するインド、「中立」の外交方針を掲げる国々も含まれるため、一枚岩とはいかない。
ロシアのラブロフ外相は今回…
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- 【視点】
G20メンバーの、国連総会のロシア非難決議(3月2日)への対応は下記の通りです。 【賛成】米国、英国、フランス、ドイツ、日本、イタリア、カナダ、ブラジル、メキシコ、オーストラリア、韓国、インドネシア、サウジアラビア、トルコ、アルゼンチン、