KDDIへの幹部派遣「足引っ張ったは誤解」 金子総務相が説明
「足を引っ張った」は誤解――。金子恭之総務相は5日の閣議後会見で、通信障害への対応を行っていた携帯電話大手KDDIに、総務省から次官級の幹部を派遣したことについて、「利用者への適切な周知、広報を促すため、幹部級かつ技術に精通している職員を派遣した」と説明。SNSなどであがる批判の声にこたえたかたちだ。
派遣されていたのは、通信分野を担当する技官の竹内芳明総務審議官。岸田文雄首相の指示もあり、総務省は2日深夜に竹内氏をKDDIに派遣する異例の対応を取っていた。
金子氏は「SNS上で素人の官僚を送り込んで、逆に現場の足を引っ張ったんじゃないかという誤解もある」と言及。そのうえで技術に通じた職員を派遣したと強調し、「混乱しているKDDIに対して助言をした」と話した。
KDDIの高橋誠社長は3日の会見で「総務省さんの方からかなりのポジションの方がお見えになった」と述べ、総務省と情報共有を進めているとしていた。
竹内氏は昨年7月、接待問題を受けて空席になっていた郵政・通信担当の総務審議官に技官として初めて就いていた。(鈴木康朗)
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- 【視点】
今回の通信障害では、官邸の意向や要請に、KDDIがかなり影響を受けた印象です。たとえば、台風が近づいていた西日本から優先的に回復させる対応をとったことも「官邸の要請によるところが大きい」とKDDI高橋社長は説明しました。また、障害発生の翌日
- 【視点】
今回、発生が深夜だったのにも関わらず、KDDIの高橋誠社長への連絡が迅速だったことなど、初期対応を評価する声がSNSを中心に発信されています。 多くの人に影響を与えたアクシデントにおいては一部の声かもしれませんが、批判のための批判に終