「巨大ドラゴン」にちなみ命名 アルゼンチンで見つかった新種恐竜

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小堀龍之
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 アルゼンチン白亜紀の地層から見つかった化石が、新種の大型肉食恐竜のものだとわかった。人気テレビドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ(GOT)」の原作小説に登場する巨大なドラゴンの名前にちなんで「メラクセス・ギガス」と名付けられた。小説の大ファンだという研究者が論文を8日(日本時間)、科学誌カレント・バイオロジーに発表した。

 新種恐竜の化石は、恐竜化石が多数見つかっている約9千6百万~9千3百万年前の「フインクル層」と呼ばれる地層から発掘された。大きさ127センチの頭の骨や3本の爪を持つ前脚、後ろ脚、尾など体の大部分の化石が見つかった。

 研究チームは化石の特徴から、カルカロドントサウルスの仲間で、成体だと体長11メートル、体重は約4トンに達したと推定した。カルカロドントサウルスは、断面が薄いナイフのような歯を持っていたのが特徴で、白亜紀末期に体長13メートルに達するティラノサウルスが栄えるまで、当時の生態系の頂点にいた肉食恐竜だ。

 新種の恐竜は、ティラノサウルスと同じように前脚が体の大きさに比べて小さく、前脚は大腿(だいたい)骨の半分ほどの長さしかなかった。前脚の骨格から、筋肉は発達していたとみられるが、小さすぎて獲物を捕らえることに役立った可能性は低いと考えられている。

 論文をまとめたアルゼンチンの国家科学技術研究会議(CONICET)のフアン・カナレ氏は取材に対し「交尾のときにメスを抱きかかえたり、横になっている体を起こしたりするなど、捕食以外の活動で使われたのではないかと思います」としている。

 名前に付けられたメラクセス…

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