豪雨直前に生まれた孫が5歳に 無邪気さに支えられて踏み出した一歩

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渡辺純子
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 「ばあば、カニがおるよ!」。夕暮れの田んぼに幼い兄弟の声が響く。

 いまも復旧工事のダンプが行き交う福岡県朝倉市の松末(ますえ)地区。小川唯虎(ゆいと)君(8)、獅音(れおと)君(7)、そして豪雨直前に生まれた鳳斗(ほと)君(5)の3兄弟を祖母の幸子さん(65)が見守る。

 「家も畑も失って裸一貫の状態。この子たちがおったけん支えになった」。住み慣れた集落を土砂が襲った悲しみを乗り越え、ようやく笑顔を取り戻したこの5年間をそう振り返る。

 2017年7月5日まで、幸子さんは夫と3兄弟を育てる息子夫婦の3世代7人で、朝倉市の山あいの小河内(こごうち)集落に住んでいた。

 生後2週間だった鳳斗君や息子の妻を気遣い、早めに車で避難。向かいに住む女性に声をかけたが「身内がもうすぐ帰るから」と言われ、「先に行っとくね」と別れた。

 その直後、自宅は土砂に埋も…

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