特別天然記念物ライチョウのヒナ、無事育つか 園長と飼育員の緊張感

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小野智美
【動画】ライチョウ復活作戦で誕生したヒナ8羽=那須どうぶつ王国提供
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 中央アルプス長野県)から迎えた国の特別天然記念物・ライチョウのヒナ8羽が誕生した那須どうぶつ王国(栃木県那須町)。生後2週間はとりわけ体調を崩しやすい。ヒナたちが無事に育つか。喜びと新たな緊張に包まれている。

 園は中央アルプス生まれの雌4羽の繁殖に取り組んでいる。それぞれを足環(あしわ)の色で「赤」「黒」「黄色」「白」と呼ぶ。赤が6月10日、卵9個を抱き始め、順に黒、黄色、白が続いた。

 2日朝。「1羽孵化(ふか)しました」。飼育チームリーダー荒川友紀さんからの報告に佐藤哲也園長は「よしっ!」と声を上げた。赤のヒナだ。直後の朝礼で佐藤園長は「大きな音がする作業は絶対にするな」と指示。

 同日午後。荒川さんは「8羽います」と報告。孵化開始後、赤は何度も立ち上がる。その際、モニターに映るヒナを数えた。佐藤園長は「ひと晩待って離巣(りそう)したら卵を調べよう」。赤はヒナの体が乾くまで抱き続けて巣を離れない。その間、ヒナはおなかに残る卵黄で生きていける。

 3日早朝。「離巣しています」と獣医師の原藤芽衣さんから連絡。駆けつけた佐藤園長は巣に残された卵1個を手にした瞬間、その軽さに無精卵と悟った。

 ヒナを連れ出した赤は二度と巣に戻らない。本能だ。殻もあり臭いが残る巣は天敵に見つかりやすい。

これからが正念場「どきどきですよ」

 園は、その日から母子を気温…

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