第13回自衛隊の築城は「弱者の戦法」なのに 世界最強軍が学びに来る理由

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牧野愛博
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 6月中旬に訪れた陸上自衛隊の霧島演習場(宮崎県えびの市、鹿児島県湧水町)は、梅雨空から細い雨が降っていた。陸自西部方面隊の第5地対艦ミサイル連隊(熊本市)の隊員たちがぬかるんだ泥土と格闘していた。12式地対艦誘導弾(12SSM)の発射演習だった。

 12SSMは陸上発射型の対艦ミサイルだ。このミサイルを扱う部隊は、1998年に誕生した第5地対艦ミサイル連隊に4個中隊ある。さらに、奄美大島に2019年、宮古島に20年、それぞれ1個中隊が新たに配置された。石垣島にも22年度中に地対艦ミサイル部隊の配置が予定されている。

陸上自衛隊の「南西の壁」構想

 日本の安全保障にとって中国の存在が大きくなった15年ほど前、陸上自衛隊は「南西の壁」と名づけた構想をまとめた。対馬から九州、沖縄本島などを経て日本最西端の与那国島までに対空・対艦ミサイルと地上部隊を組み合わせた部隊を配置して防衛ラインを作り上げる構想だった。

 中国が「米軍の侵入を許さな…

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