原油価格が急落、100ドル割れ 「欧米の利上げで景気後退」懸念

ニューヨーク=真海喬生
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 5日の米ニューヨーク商業取引所で、原油価格の指標となる「米国産WTI原油」の先物価格が急落し、約2カ月ぶりに1バレル=100ドル台を割り込んだ。欧州や米国が景気後退に陥り、原油の需要が減るとの見方から値下がりした。終値は前週末より8・93ドル(8・24%)安い99・50ドルだった。

 急激な物価高を抑えるため、欧米の中央銀行は利上げなど金融引き締めを進めている。しかし、引き締めで経済を冷やしすぎて、景気後退に陥るとの見方が出ている。この日に発表された6月のユーロ圏景況感を示す経済指標が低迷したことをきっかけに、景気悪化の懸念が広がった。また、欧米の株価が一時、大きく値下がりしたことで、投資家がリスク資産から資金を引きあげる動きも原油価格の下落につながった。(ニューヨーク=真海喬生)

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    後藤達也
    (経済ジャーナリスト)
    2022年7月6日11時33分 投稿
    【視点】

    今年前半の世界経済・金融市場は「インフレ加速」→「急速な利上げ観測」→「景気悪化懸念・株安」という構図でした。ただ、景気悪化リスクが増してきたことで、今度は原油価格が下落。原油安が続けば、一転して、インフレを抑える可能性もあります。