人生の「フォルダー」作る学び直し 数字アレルギーを乗り越えた助言

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野村周平
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 元ラグビー日本代表の霜村誠一さん(40)は群馬・桐生第一高の教員になって8年目になる。

 ラグビー部監督として、花園(全国高校大会)に3度出場した。19歳以下日本代表のコーチも務める霜村さんはもう一つ、「社会人大学生」の顔も持つ。この春、オンラインでいつでも授業を受けられるビジネス・ブレークスルー(BBT)大学の4年生になった。

 「僕は結構、不安なんです。自分のことが、自分だけでは分からない」

 ひょうひょうとした口調でそう語る。自分に自信がないから、常に思考の中身を振り返り、他者の目線で評価してもらえる機会に意味を感じるという。「部活の指導でも迷うことはたくさんある。まずは、自分を知ろうとすることが大事だと気づきました」

 日常は慌ただしい。授業と部活を終え、自宅に戻って午後9時から少なくとも90分のオンライン授業を受けることを日課にしている。リポート提出などを控えている時は深夜までパソコンに向き合うことも。授業の合間の時間、さらには家族でドライブに行くときに妻に運転してもらい、その間に講義を聴くこともあるという。

 なぜ、そこまで自分を追い込むのか。

 「そういう感覚はないんです。社会の一線で活躍する先生の話を聞けて、そういう方々と直接やりとりができる。学び続けなければという使命感みたいな意識も少しはあるけど、単純に楽しい、ワクワクするというのが一番です」

 2019年にBBT大学に入った霜村さんだが、ビジネスパーソンが多い大学の中で、数字を扱う会計や財務の授業は苦手だった。このまま勉強を続けられるのか、不安になった。そこで、社会人になってから大学院で学んだ経験を持つコーチ仲間の元日本代表、野澤武史さん(43)に相談してみた。

 「お前、バッカじゃねーの…

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    野村周平
    (朝日新聞スポーツ部記者=スポーツ行政)
    2022年7月7日18時43分 投稿
    【視点】

    霜村さんの取材をして、心理学の三大巨頭の一人と呼ばれるアドラーの「いかなる経験も、それ自体では成功の原因でも失敗の原因でもない。(中略)自分の経験によって決定されるのではなく、経験に与える意味によって自らを決定するのではある」(嫌われる勇気

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    平尾剛
    (スポーツ教育学者・元ラグビー日本代表)
    2022年7月7日15時15分 投稿
    【解説】

    霜村誠一氏とはともに日本代表選手だった仲間で、彼が影響を受けた野澤武史氏も神戸製鋼時代のチームメイトです。引退後も学び続ける彼らの存在は、いまの私の励みになっています。 スポーツ選手のセカンドキャリアを考える上で、彼らの生き方はロール