在阪アナが見た阪神の1番・中野拓夢の成長 理想は身近なあの選手

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 阪神タイガースの中継などでおなじみの朝日放送テレビ・高野純一アナウンサーと、朝日新聞スポーツ部のトラ番記者が定期的に語る「虎バン主義」。7月は、1番に入って好調の中野拓夢選手について語りました。

 大坂 中野選手は6月22日から1番で、7月4日までの11試合で打率は3割9分6厘(53打数21安打)です。

 高野 2番だった時よりものびのび打っている印象です。積極的な打撃が持ち味だし、制約がない中で打てているのが大きいかな。

 大坂 7月2日は守備でミスした後にすぐ安打。「良い意味で開き直りながら、打撃で取り返してやろう」と思ったそうです。

 高野 元々、負けん気の強さがある選手。昨季も「ミスした後が大事」「翌日取り返してやる」という気持ちを出していました。今季は視野の広さ、落ち着きが加わった印象です。

 大坂 社会人時代は失策すると引きずって打撃にも影響したらしく、切り替える大事さは昨季で学んだとも話していました。

 高野 あとは守備がうまくなったと感じます。やや難しいゴロでも事もなげに処理している。昨季とほぼ同じペースの失策数ですが、ここまで全試合スタメンということを考えても成長を感じます。鳥谷敬さん以来、阪神は遊撃手を固定できていなかった。長く任せられそうな選手が出てきてうれしいです。

 大坂 中野選手が理想の1番打者像としているのが、近本光司選手でした。1番打者の心構えとして、「1打席目が一番大事。1打席目(さえ)打てればいいという気持ちで」と助言されたそうです。

 高野 確かに近本選手は1打席目で打ったら2、3打席目も固め打ちするイメージです。

 大坂 近本選手は5月下旬から毎試合安打を放ち、球団2位の桧山進次郎さんの28試合連続安打を抜きました。3番でも好調です。

 高野 本人は走者をかえす役割もしたがっていたし、このタイミングでこういった経験ができているのは、選手としての幅が広がって良いことだと思います。

 大坂 高野さんは桧山さんと解説でご一緒しますが、桧山さんが解説した中で、近本選手について印象的な言葉はありますか。

 高野 「考えながら野球をしているのが伝わってくる選手」だと言っていました。社会人も経験しているからこそ、お金を稼ぐ大変さもわかっているし、プロの環境がどれだけ恵まれているかもわかっている。才能だけではなく、心構えや考え方もしっかりしていると。

 大坂 本人は記録についてはこだわりはないそうですが、「打つタイミングを変えたりしている」と話していました。桧山さんの話す通りです。

 高野 今後もチームを引っ張ってもらいたい選手の1人。中野選手と佐藤輝明選手が2年目で、4年目の近本選手、6年目の大山悠輔選手もいる。彼らが引っ張っているのはいいこと。チームはここから円熟期に向かっていくと思います。球団として素晴らしいメンバー構成だと思います。ヤクルトも今は強いけど、長いシーズン、何が起こるかわかりませんよ。

 大坂 昨季は前半戦で最大21の勝ち越しをつくりながらも失速して2位。井上一樹ヘッドコーチは「逆パターンに期待」と言っています。

 高野 ぜひ期待しましょう!