「ロシアよ、お前は狂気をつくっている」 76歳反戦画家、魂の叫び

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 ロシア第2の都市サンクトペテルブルクに、反戦の絵を描き続け、路上や集会で掲げている高齢の画家がいる。持病を抱えながら、プーチン政権のウクライナ侵攻に憤り、絵筆を握り続ける。その作品には、どんな思いが込められているのか。

 画家の名前はエレナ・オシポワさん(76)。約20年間にわたり、反戦の絵を描いたプラカードをつくってきた。

 6月半ば、サンクトペテルブルクの自宅アパートを訪ねた。重い病を患っているためか歩くのはゆっくりだが、反戦への思いを語る言葉は力強い。

 ウクライナ侵攻が始まった2月24日、オシポワさんはすぐに市の大通りへと向かった。「市民が侵攻をどれほど支持しているのか確認したかった」という。

 そこには、予想外の光景があった。プーチン政権による近年の反政権派への厳しい弾圧にもかかわらず、大勢の若者が「戦争反対」を叫んで行進していた。

 「彼らは反戦や反政権の文字を書いたプラカードは掲げられません。すぐに拘束されて護送車に入れられ、学校からも追い出されるからです。それでも反対の声を上げていました」

 「黙っていれば、侵攻に賛成しているのと同じだ」。すぐにオシポワさんも筆を執り、反戦のプラカードを描き始めた。最初は、くちばしが血まみれのカラスを肩に乗せたミイラ。20世紀初めのロシア革命後、欧州に亡命した詩人マリーナ・ツベターエワの詩の一節を、ドイツをロシアに入れ替えて書き添えた。

 「ロシアよ、お前は狂気をつ…

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