ロシア軍が支配下に置いたウクライナ南部ヘルソン州の親ロシア派勢力が5日、ロシアの官僚をトップとする「州政府」を発足させたと明らかにした。ロシア国営タス通信が伝えた。同派幹部は「州政府」設立の目的を「ヘルソン州のロシアへの編入」としており、侵攻の初期に占領したウクライナ南部で、ロシアによる実効支配を加速させる狙いとみられる。
「州政府」のトップに就いたのはロシアの地方高官を歴任した人物で、2021年からロシアが軍事戦略上重視するバルト海に面した飛び地のカリーニングラード州で州政府副首相を務めていた。ロシア紙「コメルサント」によると、ロシア情報機関のアカデミーで学んだ経歴もあるという。
ヘルソン州を占領後、ロシア側が「州知事」に指名した親ロシア派の地元政治家も同じ立場にとどまるという。「州政府」発足に際し、別の親ロシア派幹部はタス通信に「ロシアの規範に従って秩序をもたらし、ロシアへの編入に進む」と語った。
親ロシア派はすでにロシアへ…
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