世界一好きなあの街で貫く攻めの姿勢 歌舞伎俳優・松本幸四郎

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向井大輔
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 世界で一番好きなのは大阪です! 歌舞伎俳優の松本幸四郎は、会見でそう高らかに宣言していたが、あながちリップサービスでもなさそうだ。

 吉本新喜劇の映像を毎日のように見て、ギャグは完コピできるほど。夏の大阪の歌舞伎公演には若い頃から大役に挑み、「育ててもらった」という思いもある。3年ぶりに開催された船乗り込みも、船上から自ら撮影するなど、人一倍楽しんでいた。そんな特別な場所で開幕した「七月大歌舞伎」で、昼夜4演目のうち硬軟幅広い3演目に出演している。いずれも初役という活躍ぶりだ。

 なかでも一人二役で喝采を浴びているのが、夜の部の「祇園恋づくし」だ。

 祇園祭でにぎわう京都に滞在する江戸の指物師留五郎と、京都の芸妓(げいこ)染香を、京言葉も含めて巧みに演じ分けている。「対照的で真逆(まぎゃく)な役どころ。やりがいがあって、楽しみしかない」と喜ぶ。

 見どころは、留五郎と、滞在先の茶道具を商う大津屋次郎八(中村鴈治郎)とのお国自慢の場面。江戸と京の気質や言葉の違いを駆使したやりとりが交わされる。「いかに江戸のかっこよさ、粋さを出せるかがテーマ」と意気込む。次郎八が、熱を上げているのが染香だ。「自分が芸妓の格好ができるなんて本当にうれしくて。すごくかわいいですよ」と不敵な笑みを浮かべる。鴈治郎も一人二役をこなし、競い合う。

 昼の部の「浮かれ心中」では…

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