支えになった亡き恩師からの腕時計 さすらいの苦労人が地方から挑む

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編集委員・稲崎航一
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 北アルプス剱岳を仰ぐ富山県の町から、社会人野球最高峰の大会に挑むチームがある。

 ロキテクノ富山(上市町)が第93回都市対抗野球北信越予選を突破し、7月18日に東京ドームで開幕する本大会に初出場を決めた。

 ロキテクノは産業用精密濾過(ろか)フィルターの開発、製造を手がける会社だ。

 プロ野球阪神タイガース、西武ライオンズなどで投手として活躍した藤田太陽監督(42)が率いる。

 藤田監督は秋田・新屋(あらや)高から川崎製鉄千葉(現JFE東日本)を経て、2000年秋のドラフト1位(逆指名)で阪神に入団した。

 だが、右ひじの手術など度重なる故障や人気球団の重圧に苦しんだ。

 阪神では8年余で5勝にとどまった。だが、09年途中にトレードされた西武で花開く。

 10年には48試合に登板し、6勝3敗19ホールドとセットアッパーとしてよみがえった。

 「すべてを変えようと思った」。フォームを上手からスリークオーターにし、投球スタイルも変えた。髪の毛もあえて金髪に染めた。

プロ時代に得た宝物

阪神タイガース時代は故障に苦しんだ藤田太陽さん。社会人野球の監督に転身し、都市対抗野球出場を決めました。プロで殻を破るきっかけになった指導者の言葉とは。記事後半では、プロ時代に得た宝物や仲間について描きます。それが今回、予選突破の力にもなりました。

 殻を破るきっかけがあったと明かす。

 「この言葉を僕は待っていた…

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    稲崎航一
    (朝日新聞編集委員=スポーツ、野球)
    2022年7月11日17時45分 投稿
    【視点】

    「現役で投げているときより、指導者の方が性に合っているんでしょうね」 藤田太陽監督は明るい表情で語ってくれました。 わたしは阪神担当時代、入団1~3年目ぐらいの彼を見ましたが、大勢の記者につきまとわれ困惑していたこと、1歳下の藤川球