昨夏準Vの関西学院、加古川西に敗退 36年歩んだ広岡監督が引退へ

編集委員・稲崎航一
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 (9日、高校野球兵庫大会 加古川西5―2関西学院)

 第104回全国高校野球選手権兵庫大会は9日、昨夏の兵庫大会準優勝の関西学院と昨秋の県大会8強の加古川西が1回戦で激突。接戦の末、加古川西が5―2で関西学院を振り切った。

 関西学院を長く率いた広岡正信監督(68)はこの試合を最後に勇退。後任には長男の広岡直太部長が就く。

 広岡監督は「選手はよくやったと思います。粘り強く戦ってくれた」。穏やかな表情で振り返った。

 試合は加古川西が三回1死満塁から、併殺崩れと山本幹二(3年)の中前適時打で3点を先制。八回にも加点して競り勝った。

 関西学院の広岡監督も、序盤から果敢に動いた。

 二回2死三塁では早くも代打を送る。三回にも、プロ野球広島、阪神で活躍した新井貴浩氏の長男・亮規浩(あきひろ)(3年)を代打で起用するなど積極的に選手交代。流れを変えようと手を打った。

 四、五回と小刻みに点を返して反撃し、意地を見せた。

 広岡監督は関西学院OB。関西学院大を経て銀行に勤めた後、報徳学園中、高の野球部監督を務め、1989年の選抜大会で甲子園の土を踏んだ。

 翌年母校の監督に就任し、98年春に63年ぶりの選抜大会に、2009年夏には70年ぶりに全国選手権に出場し、古豪を復活に導いた。

 36年間の監督生活。思い出に残る試合を問われると「もう、いっぱいありますね。甲子園もそうだし、昨夏の兵庫大会準決勝の社戦で逆転勝ちしたときも、よく戦った」と語る。

 関西屈指の私学で、常に100人近い部員を抱える。ベンチに入れない部員も多く、難しい部分もあるという。

 一方で「うちの部員はみんな学校が好きで、99%が大学(関学大)に進学するんですね。人生の友になるので、卒業しても教えに来てくれる」。大学に進んだOBが学生コーチとして支える仕組みも作った。

 「相手は強かった。コールド負けしたら嫌やなと思っていたけど、これで無事にバトンを渡せます」。ホッとした表情で笑った。(編集委員・稲崎航一)