第1回安倍元首相なき日本政治はどこへ 御厨貴さん語る、岸田首相への試練

有料記事参院選2022

聞き手・池田伸壹
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 元首相が選挙演説中に凶弾に倒れるという前代未聞の国政選挙が終わりました。この結果から何を読み取るべきで、これからの日本政治はどうなるのでしょう。重要な指導者の一人を失った自民党をはじめ、日本の政党にはどんな課題があり、どこへ向かっていくのでしょうか。政治学者でオーラルヒストリーの第一人者として、歴代首相を含め、与野党のキーパーソンとも親交のある東大名誉教授の御厨貴さんに聞きました。

1951年生まれ。専門は近現代日本政治史。「日本政治史講義」「日本政治 コロナ敗戦の研究」「平成風雲録」など。

保守派のリーダー失った自民

 記録的な暑さの中、熱のない論戦が続いていましたが、最終盤に街頭演説中の安倍晋三元首相が銃撃され死去するという言語道断の事件が、歴史に残る参院選にしてしまいました。いずれにしてもこの国のかじ取りは当面、自民党と岸田文雄首相に託されることになります。

 これからの現実の日本政治は、岸田首相と自民党内の政治に注目せざるを得ないでしょう。

 岸田政権は、池田勇人大平正芳鈴木善幸宮沢喜一という4人の首相を輩出した宏池会の政権です。ハト派、リベラル、護憲路線で知られていますが、現在の自民党は宮沢政権までとは違います。歴代最長の首相在任記録を打ち立てた安倍元首相が、小選挙区制度や党の公認権もフル活用し、自民党全体を右派的な保守色に染め上げたからです。いまも最大派閥は安倍元首相のグループです。

 しかし、自民党保守派の状況…

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    前田直人
    (朝日新聞コンテンツ戦略ディレクター)
    2022年7月11日8時45分 投稿
    【視点】

    「安倍氏なき政治」というキーワードは、今回の参院選結果を超える意味を持つと思います。昨夜、朝日新聞が生中継した開票ライブでも、牧原出・東大教授や常見陽平・千葉商科大准教授がそれぞれの観点から指摘していました。 日本政治がこれからどうな

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