唯一の女子部員は1年生、練習試合のレギュラー目指す 埼玉・杉戸農

有元愛美子 仁村秀一
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 (11日、高校野球埼玉大会、所沢西7―0杉戸農)

 杉戸農の記録員としてベンチ入りした中山美羽(1年)は、この試合で初めて公式戦のスコアをつけた。

 3年生にとっては大切な試合。「不安もあったけど、ミスなくできてほっとした」と振り返った。

 今年、唯一の女子部員として入部した。普段はマネジャーではなく、選手。どんなにきついメニューでも男子と同じ練習をこなす。

 女子チームがある高校に進学することも考えた。でも、小学生から興味のあった動物飼育の勉強をするため、杉戸農を選んだ。「野球はもう終わりにしよう」と思っていたが、監督に誘われた体験練習で火が付いた。「やっぱり、野球がやりたい」

 公式戦には出られないけれど、「できることをしよう」と記録員としてベンチ入りするために勉強した。そして、迎えた夏の大会。5点差に広げられた六回、できるだけベンチの雰囲気を明るくしようと声を出した。

 試合には敗れたが、メンバーは最後まで楽しそうに、いきいきとプレーしていた。自分も、まずは練習試合のレギュラーをめざす。

 「夢は大きく、がんばります」(有元愛美子、仁村秀一)

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