買うのは100グラム59円の鶏むね肉 奨学金に頼る中間層のリアル

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山本知佳
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 大学の本屋に友人と行った時のことだった。

 「買おうかな」

 友人が手にとったのは、2千円を超える値段の学術書。即決してレジに向かう友人の背中が、うらやましかった。自分は1500円の本を買うかどうかで、数週間悩んでいたから。

 都内に住む国立大学2年の男子学生(19)は、月12万円の貸与型奨学金を受ける。学費も生活費も、奨学金でまかなっている。

 中国地方の実家は、ごく一般的な家庭。会社員の父、専業主婦の母、1歳上の姉の4人家族。父親の年収は、手取りで600万円ほどだ。

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