「不遇の40代」再起かけたがかなわず 有罪から続く苦闘の行方は

有料記事参院選2022立憲

新田哲史
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 「いまちょっと頭がなかなか整理できなくて、思い浮かばないが……」

 参院選北海道選挙区(改選数3)に立候補した立憲新顔の石川知裕氏(49)は11日未明、落選の見通しが伝わると、札幌市の事務所でぼうぜんとした様子だった。

 あいさつのため支持者の前に立ったが、なかなか言葉が出て来ない。「風は確実に吹いてはいたが、ひとえに私の力不足」。振り絞るように言い、報道陣の取材にも応じないまま足早に事務所を後にした。

 2012年の衆院選以来約10年ぶり、ようやくめぐってきた国政挑戦の機会だった。「不遇の40代」「不幸の歴史」。石川氏や周囲はこの10年をそう言う。

 人口が減っていく故郷の北海道十勝地方、足寄町をみて「田舎を元気にしたい」と10代後半で政治家を志した。早稲田大学で政治サークルに入り、小沢一郎衆院議員の書生、秘書を務めた。政治家は自分の「天職」だと思ってきた。

勝利の矢先、暗転した運命

 国政は05年衆院選に旧民主党公認で北海道11区から初出馬し、07年に繰り上げで初当選。同区は北海道でも農業が盛んな十勝地方で、自民の故・中川昭一氏が盤石な地盤を誇った。それでも09年の衆院選では中川氏に勝利。勢いに乗った矢先、運命は暗転する。

 10年1月、小沢氏の資金管…

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