「強豪・習志野は足で崩す」 体格差ある市川、映像分析し互角の勝負

宮坂奈津
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(12日、高校野球千葉大会 習志野3―2市川)

 はち切れそうな太もも、内野陣の矢のような送球。対戦する名門習志野は、今夏も鍛え上げられていた。

 習志野のベンチ入り選手は平均176センチ73キロ。市川は170センチ65キロで、体格差は明らかだった。

 ただ、市川の高田莉玖(りく)主将(3年)は、負けるつもりはなかった。対戦が決まった6月23日以降、過去の習志野の試合を映像で分析。投手の球種や癖、攻撃の特徴を紙にまとめ、全員で共有していた。「どういう状況でも想定内」

 メンタル対策も万全。習志野吹奏楽の「美爆音」は自分たちへの応援だと思い込むことにした。

 試合は四回に2点を先行されたが、市川も一、五、六回に得点圏に走者を置き、互角の展開だった。

 八回表、習志野はエース関順一郎投手を投入。2点を追う市川の猛攻がここから始まる。

 先頭がボールを見極め、四球で出塁すると、連打でまず1点。そして、高田主将に打順が回る。1死二、三塁。この日ここまで2安打。「ここでつなぐぞ」。真っ白なマウスピースがのぞく笑みも見せた。

 5球目。低めの120キロを強振した。一塁手が打球をはじく。自身はアウトになったが、「習志野は足で崩す」の狙い通り三塁走者が生還し同点に追いついた。

 だが八回裏、習志野に長短打で再びリードされ、九回表は3者三振で力尽きた。主将の顔は晴れ晴れとしていた。「最後、マリンで習志野と良い戦いができた。集大成になりました」=ZOZO(宮坂奈津)