第122回ウクライナ軍を変えた「見えない大隊」 女性兵士たちが闘った相手は

有料記事ウクライナ情勢

聞き手・丹内敦子
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 ロシアによる侵攻が続くウクライナでは、兵士として前線で戦う女性が少なくありません。軍における女性の役割やジェンダー平等の状況について、ウクライナでジェンダー問題の専門誌「Gender in detail」の編集長を務めるタマラ・ズロビナさん(40)に聞きました。

――ウクライナ軍では女性兵士が多いようですが、昔から女性が兵士として参加しているのでしょうか。

 ウクライナ軍の女性兵士は2021年の時点で約5万7千人おり、軍全体の22%を占めるとされています。しかし、以前は戦闘地域で活動することには制限が設けられていました。軍にいる女性は会計係や補助的な立場には就けましたが、戦闘任務に就く兵士ではなかったのです。

 しかし、2014年にロシアがクリミア半島を併合し、東部ドンバス地方を攻撃すると、女性たちの間で「ボランティア大隊」というものが立ち上がりました。つまりロシアの侵攻に対して、自ら戦う女性がでてきたのです。それは正規軍ではなく、多くの女性たちが自ら組織して戦場に立ったのです。ウクライナ軍は数年の間にこの戦闘部隊を正規軍に取り込み、公式なものにしようとしました。

 すると、軍で女性に関する問…

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    服部倫卓
    (ロシアNIS経済研究所所長)
    2022年7月14日10時17分 投稿
    【視点】

    ジェンダーの問題は、日頃はあまり意識されないが、ロシアやウクライナの情勢を見る上でも、実はかなり重要な要因だと思う。 両国を含むかつてのソ連は、女性の社会進出は、世界でもトップレベルで高かった。しかし、同時に、男性には男性の、女性には女性

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