甲子園春夏10回の伝統校、背負ったエースの焦り 広島工・木村君

辻健治
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(13日、高校野球広島大会 瀬戸内11―6広島工)

 甲子園出場経験がある有力校同士の一戦は、序盤から試合が動いた。

 広島工は一回表、3本の長打で4点を挙げた。直後の守り。右腕エースの木村浩大君(3年)は、大きな援護を受けてマウンドへ。だが、課題としていた立ち上がりの不安定さが出てしまう。制球が定まらず、4安打や2四球など打者一巡で5失点。「自分のフォームで投げられなくて、どんどん焦ってしまった」

 春夏計10回の甲子園出場を誇る広島工だが、このチームは苦しい状況が続いた。昨秋は県大会1回戦で敗れた。今春は木村君が右手首を骨折して離脱、県大会に進めなかった。木村君が手術を経て復帰したのは6月になってからだった。

 広島工は5失策も響き、瀬戸内にリードを広げられた。八回表、木村君は自ら適時二塁打を放つ。最後まで投げ抜いたが、「ふがいないエースだった」。夏の初戦敗退は5年ぶり。試合後、泣きながら言った。「もっと上をめざしてほしい」。伝統校の再起は後輩たちへ託した。(辻健治)