容疑者母が旧統一教会に「献金1億円超」 親族が証言、夫の保険金も

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 安倍晋三元首相(67)が奈良市参院選の街頭演説中に銃で撃たれて殺害された事件で、奈良県警に逮捕された無職山上徹也容疑者(41)=殺人容疑で送検=の親族が、山上容疑者の母親について「宗教法人に1億円を超える献金をした」と証言した。母親は法人に入会後、不動産を売却し、その後に破産していた。

 山上容疑者は事件の動機についてこの宗教法人の名を挙げ、「恨みがあった」と供述しており、県警は事件の背景を調べている。

 法人は「世界平和統一家庭連合」(旧・世界基督教統一神霊協会=統一教会)。朝日新聞の取材に応じた親族の男性によると、山上容疑者の母親は統一教会の会員になり、献金を重ねた。夫の生命保険金5千万円など支払った献金の総額は1億円を超えるという。

 同連合は11日に記者会見し、山上容疑者の母親について、「1998年ごろに会員になった」と説明した。不動産登記簿などによると、山上容疑者の母親は98年に土地2カ所を相続し、5~8カ月後の99年に売却していた。官報によると、2002年には自身が破産。登記簿によると、代表取締役を務めていた建設会社は09年に解散していた。

世界平和統一家庭連合「10年間で5千万円が返金された」と文書回答

 山上容疑者は県警の調べに旧統一教会の名を挙げ、「母親が入信し、教会への献金で生活が苦しくなり、恨んでいた」と供述。「トップを狙おうとしたが難しく、安倍元首相が統一教会と近いので殺そうと思った」という趣旨を話しているという。

 捜査関係者によると、山上容疑者の自宅や実家から押収したノートには、母親や旧統一教会への恨みが書かれていたという。県警は山上容疑者の母親と旧統一教会との関わりについて調べる。

 母親の献金額について、同連合は13日、「正確な献金額にはいまだにたどり着いていないが、05年からの10年間で5千万円が返金された」とする文書を朝日新聞などに出した。同連合の田中富広・日本教会会長は11日の会見で「二十数年前の記録までたどりきれていないのが現状」と話した。安倍氏との関係については「家庭連合の会員として登録されたことも顧問になったこともない」と述べた。

旧統一教会問題

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