「白ナンバー」対象の飲酒検知器検査、当分延期に 機器供給不足で

編集委員・吉田伸八
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 「白ナンバー」の車で自社の荷物などを運ぶ事業者に義務付けられる検知器を使った運転者の飲酒検査について、警察庁は14日、開始時期を、予定していた「10月1日」から当分の間延期する方針を決めた。検知器の製造、供給が追いつかず事業者に行き渡らない状況を考慮した。

 警察庁は、義務化を延期するための道路交通法規則の付則案をまとめ、15日から8月13日まで一般から意見を募るパブリックコメントを行う。

 検知器を使う運転者の飲酒検査は、有償で人などを運ぶ「緑ナンバー」の事業者にだけ義務づけられていた。だが、昨年6月に千葉県八街市で小学生を死傷させる事故を起こした飲酒運転のトラックは白ナンバーだった。このため警察庁は昨年11月に道路交通法規則を改正し、5台以上の白ナンバーの車を使うなどの事業者の安全運転管理者に、今年10月から検知器による検査を義務づけることにしていた。

 しかし、検知器の製造・販売業者による協議会が今年4月、「半導体不足などから、10月1日までに市場が求める台数の確保は不可能」とする意見書を警察庁に提出。警察庁が5~6月に28道府県警の講習会に参加した安全運転管理者らに聞き取りした結果、必要台数を入手済みと答えたのは4割弱にとどまった。

 警察庁は今後の検知器の供給状況を見ながら、義務化の時期を決めるという。

 警察庁のまとめでは、安全運転管理者を選任、届け出た事業所は今年3月末時点で全国で約35万2千カ所、その管理下にある運転者は計約808万2千人にのぼる。(編集委員・吉田伸八