性を超える「装いの力」 社会にアンダーグラウンドの魔法がかかる

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緒方江美/アフリーダ・オー・ブラート
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 「ayuみたいなメイクにしよう。衣装はお姫様ドレス。ショー曲はフランス・ギャルの『夢見るシャンソン人形』はどう?」

 先輩ドラァグクイーンのD.K.ウラヂさんは、そう言いながらどうやったら大きな目に見えるか、二重まぶたの位置はどこかと、一から私の顔にメイクを施してくれました。デビュー当時、「アフリーダ」の名は大好きな歌姫・浜崎あゆみさんを象徴する「A」と、画家フリーダ・カーロから付けたと伝えた時のことです。

【連載】VIVA LA VIDA!

昼は展覧会などの進行を担うアートマネジャー、深夜0時からはドラァグクイーン。二つの顔を持つ緒方江美/アフリーダ・オー・ブラートさんが、現代美術やクラブカルチャー、社会の多様性についてつづります。

 そのメイクがとてもかわいくて、まるで魔法のようでした。憧れの歌姫を「過剰に」装うことで、常識や「男性が求める女性像」を超えるドラァグクイーンの神髄に魅了されました。ドレスで踊る「夢見るシャンソン人形」は、今では私の十八番曲です。

 今年9月、東京の渋谷区立松…

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