動き出した文化芸術界 性暴力・ハラスメントの「土壌」変える具体策

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 文化芸術界で告発が相次ぐ性暴力やハラスメント。監督や演出家らへの権力の集中、劣悪な労働環境やジェンダー不均衡などが温床となってハラスメントが生まれ、その延長線上に性暴力があると指摘する声は多い。そうした土壌を変える取り組みが、様々な業界で始まっている。

劇場の使用許可取り消しも

 「オーディション目的であっても、ホテルや会議室などの個室にひとりで来るように要求してはならず、個室に2人きりになるのは徹底して避けること」「性的シーンの撮影では、撮影に必要な最低限度のスタッフのみが配置される『クローズセット』をセッティングすること」

 これは有志の映画監督らが6月に公表した「ハラスメント防止措置ガイドライン草案」の一節だ。労働環境改善など持続可能な映画界のための統括組織「日本版CNC」を求める活動の一環として、韓国やフランス、米国などのガイドラインを下敷きに意見を出し合った。

 メンバーの西川美和監督は「ガイドライン草案が存在しているという認識が広まるだけでも、意識が変わるきっかけになっていくと思う」と話す。

 演劇界でも近年、演出家や劇団主宰からのハラスメントを訴える声が相次いだことを受け、改善に向けた取り組みが進む。

 京都市立の劇場・ロームシアター京都は3月、「ハラスメント防止ガイドライン」を発表した。演出や指導中に「人格を否定するような言葉を用いる」、「私的な雑用を制作スタッフに強制的に行わせる」など、主に創作現場で起きうるハラスメントを例示。劇場が企画し、創作にも関わる事業では、稽古前に関係者で意見交換することとした。出演者などとの契約書にはガイドライン順守を盛り込む。

 劇場を借りて公演や催しを行…

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