同点の延長十回に初打席、気持ちで放ったサヨナラ打 広陵・松田君

辻健治
[PR]

(16日、高校野球広島大会 広陵4―3広島新庄 延長十回)

 出番は思わぬ形でやってきた。でも、最高の結果を出してみせた。

 同点の延長十回。1死一、三塁で広陵の松田啓杜(けいと)君(3年)がこの日初めて打席に立った。外角直球を引っ張って左前適時打とし、2時間56分の試合に決着をつけた。「技術じゃなく、気持ちで打てた」

 九回の攻撃前、捕手の大山陽生君(3年)が足をつり、その後の守備につけなくなった。代わりにマスクをかぶったのは、背番号5の松田君。正捕手を欠いて延長戦へ。「準備はできていた。呼ばれる前から『いってやろう』と思っていた」と強気だった。

 今春までは捕手で、今大会前に三塁へ転向。「松田は調子が良かったから、サードのスタメンでいこうかというのもあった」と中井哲之監督は言う。この日は先発を外れたが、広島新庄相手に追い込まれたチームを攻守で救った。

 松田君は「夏は接戦になると想定して練習してきた。次の相手に対しても強い気持ちで取り組んでいきたい」と力を込めた。(辻健治)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!秋トクキャンペーン実施中!詳しくはこちら