半年前の誘い、一度断ったが投手に 成立学園・今本君、雨の中で力投

本多由佳
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 16日、高校野球東東京大会、成立学園2―6足立新田

 成立学園の先発としてマウンドに立ったのは、背番号10の左腕、今本翔吾(3年)だった。「監督とみんなで鍛え上げた力を最後まで出し切ろう」。強い気持ちでマウンドに上がった。

 もともと投手ではない。一塁や外野を守っていた。半年前、今本の球筋がいいと気付いた鈴木亮治監督から「ピッチャーをやってみろ」と提案された。最初は「できない」と断ったが、責任感から引き受けた。

 この日は緊張のせいか、制球が定まらない。雨の中での投球は初めて。球がすべり、思い通りの投球ができない。八回途中まで投げ6三振を奪ったが、5四死球を与え、7安打を浴びた。試合後、「先発としてチームの先頭に立つのは大変だった」と涙を流した。

 ただ、打撃では3打数2安打と気を吐いた。八回は先頭で左中間に二塁打を放ち、1点を返すきっかけをつくった。最後の夏は終わったが、「大学でも野球を続けたい」と前を見据えた。=神宮(本多由佳)