「強豪私学を倒す」を合言葉に 終盤、白河・郡司主将が意地の適時打
(17日、高校野球福島大会 学法石川5―4白河)
「変化球が来そうだ」
白河の4番、郡司理希主将(3年)は3点を追う八回、1死二、三塁の好機でも冷静だった。狙い通り、外角低めの変化球をとらえると打球はセンターへ。走者2人が生還し、自身も送球の間に二塁へ進んだ。さらに、仲間の右前安打で本塁を狙ったが、相手の本塁への好返球で惜しくもタッチアウト。唇をかんだ。
「強豪私学を倒すぞ」。チームはこの1年、佐藤康弘監督からこう言われ続けてきた。練習試合で善戦はするものの勝ちきれず、今春も県大会2回戦で学法福島に2点差で敗れた。
郡司らの学年は、選手がわずか8人。下級生の力を借りながら戦ってきた。この日は先発投手の金沢拓夢(1年)が先制を許したが、「みんなでつなごう」と声をかけ合い、終盤の七、八回に得点し、じわじわと差を縮めた。
九回も2死一、二塁の好機をつくったが、後続を断たれた。試合後、佐藤監督は「よく追い詰めた。努力の成果だ」とたたえたが、郡司は目を真っ赤に泣きはらし、後輩への思いを口にした。「この悔しさが成長の糧になると思う。来年に向けて頑張ってほしい」(福地慶太郎)
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