「今、どこ走ってる?」 残業180時間も トラック運転手の苦境

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荻野好弘
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 この2年余り、コロナ禍でも国内の物流を日々支えてきたはずなのに、トラック運転手は長時間労働や低賃金にあえいできた。小規模事業者が仕事を奪い合う構造的な問題に、燃料高がのしかかり、経営者からも悲鳴が漏れる。(荻野好弘)

 北九州市で目いっぱいに荷物を積んだ中型トラックは関門橋から本州に入り、夜の中国自動車道を東へ向かった。広島県内の目的地の工場のすぐ手前にコンビニが見えた。

 まだ未明。工場が開く朝まで荷下ろしを待たなければならない。トラック用の駐車スペースもある。40代後半の男性運転手は食べ物を買い、仮眠しようと、コンビニ駐車場へハンドルを切った。

 ガリガリガリ――。後方から…

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