古民家再生し里山保全の拠点に 土浦のNPO

谷口哲雄
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 里山が残り、農林水産省の「ため池百選」にも選ばれている宍塚(ししつか)大池(茨城県土浦市)の保全活動のため、近くの古民家を拠点として再生する事業が進んでいる。認定NPO法人「宍塚の自然と歴史の会」が、来年3月の完成をめざしている。

 同会は1989年設立。宍塚大池の自然を守る活動に取り組み、毎月の草刈りのほか、自然観察会などを催している。参加する市民やボランティアの着替えや休憩に使える場所がほしいと考えていたとき、近くで古民家が売りに出されていることを知り、2020年に取得した。

 古民家は宍塚大池から北に約400メートルの県道沿いにあり、築100年ほどとみられる。木造平屋建ての約60平方メートルで、8畳間二つと4畳間が一つある。雨漏りはしないが壁の補修などが必要だ。

 再生計画を手がける1級建築士の児玉理文(まさふみ)さん(31)は「地元産の木材を使って丁寧に仕上げられている。里山文化を象徴する建物で、再生には歴史的な意義も大きい」と話す。

 改修作業は主に会員がボランティアで担う。地域に根ざしたものにしたいと、壁の補修には地元産の粘土を使う予定だ。改修費は約500万円を見込む。

 同会副理事長の佐々木哲美さん(69)は「宍塚の里山保全にはボランティアの力が欠かせない。拠点となる建物ができれば、活動に弾みがつく」と期待する。

 改修費用は会員で負担するほか、一般からの寄付も募っている。問い合わせは同会(029・821・3519)へ。(谷口哲雄)