「Jじゃない」 俺がクラブ経営をする意味 元日本代表FWに聞く

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聞き手・金子智彦
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元日本代表FWが挑むコーヒー栽培

 サッカー元日本代表FWで、現在、地域リーグ・沖縄SV(エスファウ)の選手兼監督兼代表を務める高原直泰(43)。クラブ経営の柱の一つに位置づけ、大企業や自治体を巻き込んで進めているのが、沖縄でコーヒーをつくることだ。その狙いを聞いた。

 たかはら・なおひろ 1979年6月4日、静岡県三島市生まれ。清水東高から98年にジュビロ磐田入団。01年途中からボカ・ジュニアーズ(アルゼンチン)へ期限付き移籍。02年、復帰した磐田でJ1制覇に貢献し、J1得点王、最優秀選手、ベストイレブンに選ばれた。03年からドイツ1部のハンブルガーSV、アイントラハト・フランクフルトでプレー。08年以降は浦和レッズ、水原三星(韓国)、清水エスパルス、J2の東京ヴェルディ、J3のSC相模原と渡り歩く。15年末、沖縄SVを設立し、代表に就任した。00年シドニー五輪代表、06年ワールドカップドイツ大会代表。国際Aマッチ57試合出場23得点。

――コーヒー栽培の現状は?

 「沖縄県名護市と大宜味村にある2カ所のクラブ直営農場と7軒の協力農家など計11カ所で栽培している。木は全部で約6500本。一番育っているものは自分の身長(180センチ)よりも高く成長している」

――初収穫の見込みは?

 「今年の11月から来年3月にかけての収穫を見込んでいる。1杯に使うコーヒー豆の量が10~13グラムだとして、5千杯ぐらい飲める収穫量をめざしてやっていきたい」

――コーヒー栽培の難しさは?

 「一番は台風による強風だ。苗木が倒されたり、葉が根こそぎ持っていかれたり。防風林や防風ネット、ハイビスカスなど風よけになるシェードツリーを隣に植えて対策している。あと、沖縄特有の事情として強い日差しによる葉焼けで、葉が黄色くなってしまう」

 「2017年から、どの苗木が沖縄の気候、土壌に適しているかを琉球大学と研究しながら探っている。コーヒーは大別してアラビカ種とロブスタ種があり、その中でも色々な種類がある。選別をして将来的に沖縄に一番合ったものを育てていければいい」

「やるからにはとことんやる」

――そもそもなぜ沖縄に?…

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