妖怪クイズラリーが盛況 元ひらパー姉さんの司書が込めた思いとは
大蔦幸
6月ごろになると、大阪府枚方市のとある図書館には、こんな電話がたびたびかかってくる。「今年も、妖怪は、やってますか」
この図書館、夏になると、妖怪がクイズを出すために現れるらしい。一つ目小僧、唐傘お化け、ろくろっ首にちょうちんお化け、てんぐにカッパ。彼らが日替わりに出すクイズに挑戦する「妖怪クイズラリー」が、今年も7月16日から始まった。8月31日まで。
その図書館とは、枚方市津田北町2丁目にある市立津田図書館。妖怪好きの司書がいて、子ども向けに企画したところ、たちまち大人気の催しになった。
コロナ禍で痛めた心
2020年。司書の渡辺咲月さん(26)は、子どもたちがコロナ禍の影響で遠出ができないことに心を痛めていた。「せめて図書館に来たときだけは楽しんで欲しい」と思い、催しをやろうと考えた。
小さな頃から妖怪が好きな渡辺さん。子どもが好きな、そして自分も好きな妖怪が、児童書コーナーのあちこちに隠れていて、それを探しに行けたら楽しいのでは、と発案。上司に相談すると「面白いね」となり、夏に向けて企画が進んだ。
渡辺さんは以前、ひらかたパ…