「核共有、日本を危うくする」 米軍備管理協会長に聞く

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聞き手=編集委員・石合力
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 「核兵器が使われるリスクは冷戦期より高まっている」。ロシアのウクライナ侵攻が続く中、ストックホルム国際平和研究所が警告を発した。広島、長崎への原爆投下から77年間保たれてきた「核兵器不使用のタブー」はどうなるのか。米シンクタンク・軍備管理協会のダリル・キンボール会長に聞いた。

 ――核問題に関して、2022年はどんな年だといえるのでしょうか。

 核兵器、また核戦争のリスクがさらに高まった年と言わねばならない。ロシアのウクライナ侵攻以前にも核保有国による新型核兵器の開発、近代化が進んでいた。核軍縮に関する米ロ間の主要な条約(中距離核戦力全廃条約)は失効したままだ。

 ウクライナへの侵攻で、ロシアと北大西洋条約機構(NATO)との衝突の危険が増大した。両者がもし何らかの形で直接交戦すれば、ただちに核戦争になりうる。極めて危険な時代だ。

 ――ロシアがウクライナ国内で核兵器を使う可能性をどう見ますか。

 プーチン大統領の発言をみると、ウクライナ一国に対する核使用の可能性は除外している。ウクライナの都市に、15キロトン程度の戦術核を使う可能性は極めて低いとみている。

 本当に危ないのは、例えばNATOとロシアの戦闘機が偶発的に交戦する、あるいはロシアが米国の偵察機を撃墜するといった形で、NATOとの直接交戦になることだ。そうなれば事態は制御不能になってエスカレートする恐れがある。

 米ソ間のキューバ危機はより深刻な危機だったが13日間だった。この戦争は13カ月、あるいはそれ以上続くかもしれない。

 ――日本ではウクライナ情勢を受けて、米国と「核共有」すべきだという議論が出ています。

30日、国際平和シンポを開催、無料ライブ配信も

朝日新聞社は30日午前10時から、「国際平和シンポジウム2022 核兵器廃絶への道~世界を『終わり』にさせないために~」を長崎市内で開きます。 ダリル・キンボールさんが基調講演します。ライブ配信もします。オンライン視聴は応募ページ(https://ciy.digital.asahi.com/ciy/11008156別ウインドウで開きます)からお申し込みください。

 米国の核兵器を日本に持ち込…

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