現職国会議員の半世紀ぶり出産「辞職しろ」 橋本聖子氏が直面した壁
妊娠、出産した女性議員に対し、辞職を求める声が出るのは、今も昔も変わらない。22年前、「現職の国会議員として半世紀ぶりの出産」を経験した橋本聖子・参院議員(57)は、そんな痛烈な声をまともに受けた一人だ。世界の男女格差の状況をまとめた2022年版「ジェンダーギャップ報告書」(7月13日公表)で、政治分野のランキングがワースト10入りする139位(対象国146カ国)だった日本。世界に後れをとるなか、橋本氏に、なぜ日本の政治に女性参画が必要なのかなどを聞いた。
――1995年7月の参院選に全国を対象とする比例区で初めて立候補されましたが、きっかけは何だったのでしょうか。
「義理の兄は衆院議員で、私が選挙を手伝うこともありました。私も政治に興味があり、『いつか後を継ぐことになるのかな』と思っていました。当時、自民党幹事長だった森喜朗氏から『後を継ぐにしても、最初は参院選全国区が勉強になる』と誘われました」
「参院選翌年のアトランタ五輪の出場を目指していたので、最初は『困ったな』と思いました。義兄には『五輪が終わってからにしたい』と言ったら、『こういうのはタイミングだよ』と。森氏にも『両立できますか』と相談したら、『やり方次第』と言われました」
働く女性から抗議 なぜ?
――当選後、スポーツ選手と…

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