「背中頼むわ」と気合注入、最後の夏の投球 飯田OIDE長姫の市瀬

羽場正浩
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(20日、高校野球長野大会 東京都市大塩尻3―2飯田OIDE長姫)

 2―2のまま延長戦に入った飯田OIDE長姫。十回裏、東京都市大塩尻に1死二、三塁とサヨナラの好機を与えてしまった。

 六回からショートを守っていた主戦の市瀬直人(3年)が、再びマウンドに立った。「背中、頼むわ」。降板する背番号10の長尾優輝(3年)が、市瀬の背中を右手でパンとたたいた。

 「1点取られたら終わり。気合を入れてもらおうと思って」。投じた4球目のスライダーを左前に転がされて試合が終わった。

 背番号1を昨秋から背負う。130キロ台の直球が持ち味。昨夏の先輩たちは、今の校名になって初めて16強に進んだ。「記録を塗り替え、甲子園へ行こう」とこれまでやってきた。

 8強はならなかったが、この試合、五回表に2―0とリードし、なお1死満塁と突き放す好機もあった。

 打たれた後、両ひざに両手をついてしばらく動かなかった市瀬。「あと何が足りなかったかわからない」。言葉が続かなかった。(羽場正浩)