警察の懲戒処分、上半期は116人 最少だった前年から急増
今年上半期(1~6月)に懲戒処分を受けた全国の警察官と警察職員は116人で、昨年の同時期から35人増えた。うち、逮捕者は11人増の29人だった。警察庁が21日、発表した。昨年は上半期も1年を通じても処分者・逮捕者が過去最少だったが、平年並みに戻った。
処分の種別では、免職が10人(前年同期比2人増)、停職が29人(同5人増)、減給が54人(同22人増)、戒告が23人(同6人増)。処分の理由は、盗撮や強制わいせつ、セクハラなどの「異性関係」が最も多く46人(同25人増)、次いで「窃盗・詐欺・横領等」が22人(同9人増)だった。「交通事故・違反」9人(同2人減)や「暴行・傷害等」4人(同増減なし)、「職務放棄・懈怠(けたい)等」3人(同1人増)などもあった。
業務上の行為で処分を受けたのは39人(同11人増)、業務とは関係ないプライベートの行為で処分を受けたのは77人(同24人増)だった。新型コロナウイルスの感染拡大で外出の機会が減るなど人々の行動が抑制された昨年は、処分者、逮捕者ともに統計が残る2000年以降では最も少なかったが、今年は昨年に比べ外出の機会が増えたことなどが一因となり、全体の人数が増加に転じたとみられるという。(鶴信吾)
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