軍の要望で「お言葉」、捕虜処遇に懸念 側近日記から浮かぶ昭和天皇

有料記事

編集委員・北野隆一

 太平洋戦争中に昭和天皇を軍事面で補佐する侍従武官を務めた旧陸軍軍人の坪島文雄(つぼしま・ふみお、1893~1959)の日記が、国立国会図書館で公開された。戦時中の天皇や日本の軍事史に詳しい山田朗(あきら)明治大教授(日本近現代史)は「戦時期の侍従武官長や武官の役割の詳細はよく知られていなかった。日記は天皇が軍から得ていた情報の量や質、戦争に対する天皇の関心や憂慮の内容がよくわかる、貴重な記録だ」と話している。

 坪島は広島県出身。陸軍少将だった1941年9月に侍従武官に就任し、45年4月に陸軍に戻るまでの約3年半、天皇に仕えた。日記は2021年に遺族からノート13冊などが寄贈され、今年5月から公開された。

天皇の「お言葉」求める軍部

 侍従武官は軍の報告を天皇に取り次ぎ、天皇の意向を軍に伝達する役割を果たした。山田教授によると、戦争中に軍の功績をたたえ励ますため天皇が発した「お言葉」を、天皇の意向というより軍からの要望を受けて出す場合があったことが、坪島の日記からわかるという。

 1941年12月8日に米国…

この記事は有料記事です。残り2542文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
今すぐ登録(秋トクキャンペーン中)ログインする

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません。

【10/18まで】有料記事読み放題のスタンダードコースが今なら2カ月間無料!