「エースは俺だ」燃える背番号17 翔陽・平山、最後は仲間に託した

長妻昭明
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21日、高校野球熊本大会 東海大熊本星翔4―1翔陽

 「エースは俺だ」

 翔陽の背番号17、平山諒君(3年)は意気込んでマウンドに上がった。

 三回まで被安打1に抑えたが、四回裏には2死二塁のピンチを迎えた。「ランナーは無視してバッターだけに集中しよう」。そう決めて打者と向き合うと、球速85キロのカーブやチェンジアップで揺さぶり、4球目には内角真ん中に直球を投げた。球速124キロと最速から5キロほど遅かったが、打者を詰まらせて内野フライに打ち取った。

 2年秋の県大会で背番号1を託され、夏もエースを期待されていた。しかし、5月中旬にひじをけが。1カ月後に復帰したが調子が上がらず、今大会は背番号17番に。「試合に出られないかも」と弱気になったこともある。だが、3回戦で先発に抜擢(ばってき)。シードの文徳相手に被安打6、失点2の完投、打者としても勝ち越しの適時打を放った。大活躍から準々決勝の舞台でも先発を任された。

 この日も好投を続けたが、五回に二者連続で四球を与えた。背番号1の竹添寧将君(3年)に「後は頼んだぞ、エース」と声をかけてマウンドを後にした。その後、その走者2人が生還し、点差を広げられた。

 試合後、「僕が試合を台無しにしてしまった」と悔しがったが、最後は、自身の後を被安打4、失点1に抑えた竹添君を「やっぱりエースはすごい。かないません」と笑顔でたたえた。(長妻昭明)