石川大会準決勝の見どころ解説 日本航空石川×小松大谷 星稜×鶴来

朝倉義統 マハール有仁州
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 石川大会は23日に準決勝2試合が県立野球場で行われる。第1試合は、春の県大会と北信越の優勝校日本航空石川と昨夏の覇者小松大谷が対戦。第2試合は、選抜ベスト8の星稜と、51年ぶりの準決勝進出で、唯一の公立校の鶴来が戦う。見どころを探った。(朝倉義統、マハール有仁州)

日本航空石川

 日本航空石川は、高校通算53本塁打でプロも注目のスラッガー内藤鵬主将が軸だ。今大会3戦の本塁打は初戦の津幡戦での1本のみだが、強打者の存在感から四球で出塁すると、後続の池内匠生や松原陸斗らが着実に進塁させ、得点に結びつける。甲子園で勝ち抜く戦いを想定し、個人成績ではなく、チームの勝利を優先した打撃に徹する。

 投手陣は最速145キロのエース大久保真夢、浦久響、鞠谷優など充実している。今大会、大久保は2戦目の松任戦の1イニングしか登板しておらず、温存されてきている。

小松大谷

 小松大谷は打力と堅守で、夏2連覇を狙う。

 今大会3戦の打率が5割超と当たっているのが2番の岩野凌太と3番の北村怜士。中軸も含め、打線が一度爆発すると、大量得点が期待できる。3戦で計32安打、24得点。準々決勝は金沢学院大付にコールド勝ちした。3戦で失策がなく、守備陣の安定感も見逃せない。

 投手層も厚く、昨夏の甲子園を経験しているエースの南彰栄や塚田光唯らの打たせて取る投球が持ち味。内藤らを擁する航空石川の強力打線を抑えられるかがカギとなる。

星稜

 星稜は、安打や四球で着実に出塁するなど、「つなぐ野球」が持ち味。1番永井士航はチーム一番の俊足で、今大会3戦の出塁率は6割を超える。全得点の3分の1を挙げており、攻撃のカギを握る。

 投手陣は、エースのマーガード真偉輝キアンが、初戦の金沢商相手に無安打無得点で抑えるなど勢いに乗り、今大会でも得意の直球やカットボールで要所を締めてきた。2年の武内涼太は最速148キロを投げる剛腕。選抜後、ツーシームも加え、六つの変化球を器用にあやつり、2試合11回を無失点に抑えている。

鶴来

 鶴来は、初戦で春の県大会ベスト8の金沢二水をコールドで下し、大勝が止まらない。今大会3戦の全て2桁得点の計57安打37得点は、他の3校を圧倒する。

 中軸の中家らいは2本塁打を含む長打を放ち、横道淳一や広田春風も高打率を誇る。打撃はチーム練習でも多くの時間を費やしてきたといい、この強力打線が、マーガードらの投手陣をどう打ち崩せるかがポイントとなる。

 投手陣はエースでもある中家が3戦とも完投。緩急を生かした投球で、昨夏に惜敗した星稜へのリベンジを誓う。(敬称略)

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