裸になったら見えるのは 伝統に「からかい」まぶすバーレスクの世界

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田中ゑれ奈
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 音楽にあわせて移ろう照明が素肌を彩る。時にコケティッシュ、時に挑発的な視線が観客をあおる。手品のようにスカートをはぎ取り、首のホックをじりじり外し――。衣装が脱ぎ捨てられるたび、客席の盛り上がりは高まっていく。

 バーレスク。近年、京都のクラブや劇場などでしばしば見かけるショーのスタイルだ。「脱ぐ」とあってちょっぴり大人の雰囲気。一体、バーレスクとは何なのか。

 「人によって解釈が違うんですけど」と、バーレスクパフォーマー・うのさんは前置きする。「脱いだ後の美しい体を見せるのがストリップなら、見えそうで見えないと観客をじらしながら、脱ぐ過程を見せる芸がバーレスク」。股間と乳首を隠す小さな衣装は最後までつけたまま。お色気に加え、英語で「からかう、じらす」を意味する「TEASE(ティーズ)」の要素が重要という。

 7月半ば、京都市は三条木屋町のアートスペース、アバンギルドで開かれたイベント「VarieTEASE Kyoto(バラエティーズ・キョウト)」は満員御礼だった。演目はバーレスクのほか、ドラァグクイーンのショーやバルーンパフォーマンスなど多彩。欧州発祥で米国で発展したとされるバーレスクが元々、キャバレーなどの飲食店で踊りやバンド演奏、手品、軽演劇といった種々の演芸を見せるバラエティーショーだったことに倣った形だ。

 「裸になった時に一番、その…

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