高校野球佐賀大会、頂点へあと2勝 きょう対戦の4強の戦力を分析

大村久
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 第104回全国高校野球選手権佐賀大会は23日、佐賀市のさがみどりの森球場で準決勝2試合がある。4強に進出した龍谷、神埼清明、有田工、東明館はいずれも好投手を擁して勝ち上がってきた。これまでの試合を振り返り、戦力を分析した。=敬称略(大村久)

龍谷-神埼清明

 龍谷、神埼清明は3回戦、準々決勝といずれも投手戦の接戦を勝ち上がった。投手の起用が鍵になりそうだ。

 龍谷は春の県大会8強、NHK杯4強と調子を上げてきた。今大会は、延長十二回に及ぶ投手戦となった3回戦で、エース香月と、2年の谷川が完封リレー。準々決勝では谷川が佐賀商の強力打線を完封して接戦を制した。谷川は全3試合に登板し計21回を投げ無失点。エース香月は、2試合で3失点だが自責点は1と安定している。

 打線は3試合で計25安打でチーム打率2割5分5厘だが、24四死球と選球眼の良さで好機をつくる。

 初の決勝進出を狙う神埼清明はエース北原の力投に注目だ。全3試合に登板し、延長十四回に及んだ3回戦では十三回まで167球を投げ1失点。準々決勝も北陵打線を相手に152球を完投し、2失点に抑えた。

 打線は3試合で計23安打でチーム打率2割5分6厘。1年生の鶴丸が好調で打率5割。4打点をあげている。

 チームは「新しい高校野球文化の創造」を方針にあげ、頭髪は自由だ。強いチームは丸刈りという固定観念を崩したいという。

有田工-東明館

 春夏連続の甲子園出場を目指す有田工と、昨夏の優勝校で2年連続出場を目指す東明館の対戦。

 有田工はエース塚本が一番打者で4得点と、投打の中心。昨秋の県大会で準優勝して60年ぶりに九州大会に出場すると、4強入りし、春の選抜に初出場を果たした。勝利は挙げられなかったが、「守って粘り勝つ」自分たちの野球が通用すると自信をつけた。

 今大会では3試合で計22得点、チーム打率3割4分2厘と打撃面も好調で、打順に関係なく得点している。犠打数も14で着実に走者を進めて得点を狙う。2戦目では一ノ瀬が先発で好投し、塚本を休ませることもできた。

 東明館は昨夏の甲子園で投げたエースの右腕今村に加え、左腕飛松も完投する力がある。投手と一塁を互いに守り、打者により投手を交代できるのも強みだ。

 打撃面は、犠打数が3試合で23と突出している。走者を一つでも先の塁に進めて相手の守備にプレッシャーをかける。初戦では相手のミスや内野安打が絡んだ6者連続バントも記録した。一方で、チーム打率も4割を超える。2戦目では一転して15安打を放ち、犠打数も8で10得点。3試合で計25得点を挙げている。

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