第111回「支援に感謝」「サムライ文化」 ウクライナ人の日本イメージは?

有料記事ウクライナ情勢

リビウ=森岡みづほ
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 ロシア軍が侵攻するウクライナと日本の距離は8千キロ以上。ウクライナの人は日本についてどう思っているのだろうか。ウクライナ西部リビウを歩く人に聞いてみた。

 リビウはポーランド国境からわずか70~80キロに位置する人口約70万人ほどの街だ。

 13世紀から歴史に登場する古都で、長らくハプスブルク家などの統治下にあったこともあり、市中心部の歴史地区は、世界遺産にも登録されている。

 取材は19日、その歴史地区周辺で行った。

 歴史地区のすぐ北西にある国立オペラ・バレエ劇場前は噴水のある広場があり、人々の憩いの場になっている。そこのベンチに座っていた女性に声をかけてみた。

 大学生のテチャナ・マフノさん(22)。日本は世界的に有名な製品を作っているという印象があるといい、「趣味がギターなので、昔ヤマハのギターも持っていましたよ。気に入っていました」と笑った。

 最近は、ウクライナで人道支援活動をしている日本人のツイッターをフォローしているという。「日本はずっとウクライナを支援してくれている。ありがとうって伝えたい」と話してくれた。

 テチャナさんは3月18日、激戦が続いた南東部マリウポリから姉と避難してきた。今は簡易宿泊所で暮らしているという。

 テチャナさんのような避難民は、リビウには少なくない。ロシアとは反対の西側にあるリビウは今年2月24日にロシア軍が侵攻を始めた後も比較的安全とされ、激しい戦闘があった東部や南部などから多くの人が避難してきた。

 マリウポリは現在、ロシアの支配下にあり、テチャナさんが我が家に帰れる見通しはない。それでも、「どんな状況でも生きていかないと」と話した。

 劇場から続く公園ではウクライナ軍を支援するためのチャリティー路上ライブが開かれたり、市民が木陰でチェスをしたりしている。

 「日本はウクライナからすごく遠いから、よく知らない。でも、人々が礼儀正しくて、発展していて経済力のある国だと思う」

 そう話したのは、外資系企業に勤めるロステスラブ・ボリツキーさん(33)だ。

 米国のIT企業に勤めているが、ウクライナ侵攻後はリモートワークになっているといい、仕事の合間に公園を訪れ、子どもと遊んでいた。

 ロステスラブさんは楽天、ソニーなど日本の企業の名前を挙げてくれた。「日本はすごく発展している。ウクライナも見習わないと」

 一方で、日本のウクライナへの支援については、あまり印象がないという。それは、「われわれが一番必要としているのは兵器だから」だそうだ。「できたらもっと支援をしてほしい。それから平和になったらウクライナに来て欲しい。きれいな街ですよ」

 劇場から歴史地区の中心リーノク広場まで歩く中、20人近くに声をかけた。断られることもあったが、約半数の7人が応じてくれた。

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