米、ドローンやハイマースなどウクライナに2.7億ドル追加支援
ワシントン=下司佳代子
米国防総省は22日、ロシアの侵攻を受けているウクライナに対し、追加で2億7千万ドル(約370億円)の軍事支援をすると発表した。攻撃を主目的にした新型ドローン(無人機)「フェニックスゴースト」を最大580機提供する。高機動ロケット砲システム(HIMARS(ハイマース))4基と弾薬などの追加提供も含まれる。
フェニックスゴーストは、ミサイルのように自ら標的に突っ込んで破壊することができる。ウクライナ東部での戦闘に有効だとして米空軍が開発を急いだもので、今年4月には121機以上の提供を発表していた。今回は追加提供となる。製造企業からの調達を進め、8月から安定的に供給できる見通しだという。
ハイマースの提供はオースティン国防長官が20日に予告していたもので、米国からウクライナへのハイマースの提供は、これで計16基となる。国防総省高官は22日、記者団に「ウクライナはハイマースで、ロシアの重要な標的を非常に正確に狙っている。無差別に攻撃し市民の犠牲者を出しているロシアとは対照的だ」と語った。また米軍高官は「ロシアがハイマース4基を破壊したという報道があったが、事実ではない」と話し、提供したハイマースは順調に稼働していると強調した。(ワシントン=下司佳代子)